八ツ橋
肉桂(シナモン)が効いた煎餅で、生地を焼かない生八ツ橋と共に京都土産の定番として有名ですね。写真下の生八ツ橋が茶色いのは、桂皮油(シナモンオイル)の代わりにシナモンパウダーを使っているからです。菓子の由来は、三河国八橋の故事にちなんで橋板の形という説と、八橋検校にちなんで琴の形という説があります。作り方は意外と簡単です。(調理時間:約30分)
手順
- 蒸し器に水を入れて火にかけます。
- 餅粉、上新粉、砂糖、シナモンパウダー、きな粉を一度にふるい、小さめのボウルに入れて泡立て器などでよく混ぜます。さらに水を少しずつ加えながらよく混ぜます。
- よく蒸気が上がった蒸し器に2をボウルごと入れて、ふたをして15分ぐらい蒸します。
- 固く絞った布巾を広げて四つ折りにし、テーブルの上に置きます。その上に蒸し上がった餅を置き、布巾をさらに二つに折ります。麺棒などで布巾ごと伸ばしては餅を二つに折るのを10回ほど繰り返し、滑らかにこね上げます。火傷しないようご注意下さい。
- まな板などに片栗粉を薄くまぶし、その上に餅を置いて上からも片栗粉をまぶします。麺棒で厚さ2mmの長方形に伸し、包丁やパイカッターなどで約7cm四方の正方形を8枚切り出します。
八ツ橋の場合
- 5の正方形をそれぞれ2等分して長方形に切り出し、表面の片栗粉をハケでよく払い落とします。クッキングペーパーを敷いた天板に並べ、約165度C(約325度F)に温めておいたオーブンで焼き色が付くまで約15分間焼きます。
- 網の上で完全に冷まして、できあがり。半円筒の形にしたい場合は、熱いうちに1枚ずつ直径3cmぐらいの丸棒にのせて、上からふきんをかぶせて押し付け、網の上で冷まします。
生八ツ橋の場合
- 5の表面の片栗粉をハケでよく払い落として、できあがり。餡入りの場合は、中央に粒餡を小さじ1杯分のせ、三角に二つ折りします。
メモ&アレンジ
- 手順3は電子レンジでもできます。耐熱性ガラスや陶器のボウルを使い、ラップをかけて電子レンジで1分30秒加熱します。
- 黒砂糖や抹茶、すり胡麻、生姜汁などを加えて、色々な味の八ツ橋にすることができます。生八ツ橋の場合は、小豆餡の代わりにフルーツジャムやチョコレートクリーム、カスタードクリームなどを挟むこともできます。
- シナモン味の場合、きな粉を入れた方が味がまろやかになります。また、シナモンオイルのみを使うと市販品のような白い生八ツ橋になります。
- このレシピではシナモンパウダーを生地に混ぜ込んでありますが、文献1にあるように、表面にまぶすレシピの方が多く見られます。この場合は、片栗粉の代わりにシナモンときな粉の混ぜ合わせたものをまな板に薄く敷いて、餅を伸して下さい。
- 焼き上がった八ツ橋は、湿気ないよう密封容器に入れて保存して下さい。また、生八ツ橋はラップで密封して冷蔵または冷凍保存して下さい。
参考文献
- 電子レンジで作る八つ橋、オレンジページ 2000年3月17日号、(株)オレンジページ