フルーツ大福餅
あんこが苦手な人にも意外に気に入られることが多い、フルーツ大福です。写真のものはクランベリー大福。裏ごししたクランベリーソース大さじ2杯で餅がこのようなピンク色になりました。中身は白漉し餡と細かく刻んだ生クランベリーで、酸味が効いてさっぱりした味わいです。(調理時間:約1時間)
材料(12個分)
中身 |
生フルーツ(苺、キーウィ、ブルーベリーなど) | 適量 |
餡 | 250 g |
餅 |
白玉粉または餅粉 | 200 g |
水 | 220 mL + 余分量 |
シロップ(白砂糖+水) | 砂糖 200 g + 水 50 mL |
食用色素(無しでもOK) | 微量 |
片栗粉 | 適量(約 500 g) |
手順
- フルーツは洗って水気を良く切り、皮やへたを取り除いて、2〜3センチ角ぐらいの適当な大きさに刻みます。苺ならそのままか2分の1ぐらい、キーウィなら8分の1ぐらい。ブルーベリーのような小さい果実はそのままで、5〜10粒ぐらいを大福1個分とします。
- 餡を12等分にし、フルーツを包んで丸めておきます。
- バットに片栗粉を平らに敷いておきます。余分の片栗粉も用意しておきます。
- 耐熱性容器(中が見えるガラス製が便利)に餅粉を入れ、少しずつ水を加えながらダマにならないように良く混ぜます。水には好みで食用色素を溶かしておきます。
- シロップを作ります。小さな耐熱性ガラス容器に水を入れて、電子レンジで1分間加熱します。砂糖の半分を入れて混ぜ、さらに30秒加熱します。残りの砂糖を入れて混ぜ、沸騰して透明になるまで1〜2分間加熱します。砂糖を完全に溶かしますが、加熱しすぎて焦げてしまわないようご注意下さい。
- 4にふた(またはラップ)をして電子レンジで約1分半加熱し、ふたを開けて木べらでよく混ぜます。これを透明感とこしが出てくるまで繰り返します(2〜3回。電子レンジの出力によって変わります)。最後はプーッとふくれてから30秒ぐらい加熱して電子レンジを止めます。
餅が熱いうちにシロップを少しずつ入れては、良く混ざるまで木べらでこねます。これを繰り返し、シロップが良く混ざって木べらですくうと餅がほとんど抵抗無くのびる状態になるまでこね上げます。冷めて混ざりにくくなってきたら電子レンジで約30秒加熱して下さい。シロップをすべて混ぜてもまだ固い場合は、水を少しずつ加えてはこねて柔らかさを調節して下さい。
- できあがった餅を片栗粉を敷いたバットに流し入れて、さらに上から片栗粉を振ります。手にも片栗粉を付けながら温かいうちに12等分にちぎって丸め、それぞれ手のひら大ぐらいの円状に伸ばします。火傷しないようご注意を!
- 片面の片栗粉をハケでよく落としてからフルーツ入り餡をのせて包み、大福の底で餅皮を閉じます。表面に付いた余分な片栗粉をハケで落としてできあがりです。
メモ&アレンジ
- 手順5のシロップは小鍋で作ることもできます。
- 手順6の餅をこねる作業はちょっとした力仕事なので、数人で交代したり、餅つき器やパン製造器のようなこねる作業ができる機械を使うと楽です。
- つぶしたフルーツを餅に混ぜても美味しいです。その場合は、果実の水分だけ水の分量を減らして餅を作り、シロップとフルーツペーストを混ぜ合わせてから餅とこね合わせて下さい。
- もちろん、フルーツ無しにすれば普通の大福です。塩煮した豆を餅に混ぜ込んで豆大福にしても良いですね。
- 文献1での求肥のオリジナルレシピでは、白玉粉:水:砂糖= 1:2:2 で、白玉粉と砂糖を水に溶かしてから電子レンジで加熱を始めます。水と砂糖の割合が多いので餅の軟らかさが日持ちし、いわゆる羽二重餅などの柔らかい求肥菓子に適した餅になります。ただし砂糖を加熱前に加える方法は、水や砂糖の割合を減らすと、餅が冷めたら固くなってしまうようです。
- 文献2では、餅粉と同じ重量の水でこねた団子を鍋でゆでてから水気を切り(もしくは蒸し器で蒸して)、鍋を弱火にかけて50〜60度Cに保ちながら餅をこね、砂糖を数回に分けて加えて混ぜ合わせていきます。一定に温度を保ってこね上げるならば文献どおりの方法が適していますが、餅粉の団子に十分火を通すまで、ゆで(蒸し)時間が30〜40分程かかるようです。
- 冷蔵庫で2、3日保存しても、室温に戻せば柔らかさが戻ります。それ以上の冷蔵または冷凍保存で固くなった大福は、電子レンジで少し温めてやると柔らかくなります。フルーツも温まって味が濃くなりますが、特にブルーベリーは違いがはっきり出ます。ただし、温めすぎると餅が軟らかくなり過ぎて大福がつぶれるので要注意です。(笑)
参考文献
- 「つばきの煉り切り」ぎゅうひをつくる、NHK趣味悠々・和菓子まるごと大全集、講師:金塚晴子、NHK出版(2001年秋頃に購入)
- 「大福餅の生地・求肥生地」、宇治駿河屋・和菓子の教室
http://www.surugaya.co.jp/school/index.html